原子力発電の被害

2013年7月、十和田湖を訪れました。

 

自然豊かな奥入瀬渓流を歩き、十和田湖の壮大な自然を満喫し、心身共にリフレッシュできるはずでした。

 

ところが。

 

十和田湖周辺をみて、私は仰天しました。

 

いぜんの活気が全くない!

 

活気がないどころか、十和田湖周辺にあった大きなホテルがなくなり、お土産を売る店も閑古鳥が鳴いています。

 

こうした状況になった理由を飲食店の店員に聞くと「福島第一原発事故の風評被害」とのことでした。

 

原子力発電は平時ですら原発労働者や周辺住民の生命・健康を脅かし、「生存権」(憲法25条)や「幸福追求権」(憲法13条)を危機にさらしています(下記参照)

 

http://www.jicl.jp/hitokoto/backnumber/20120521.html

 

福島第一原発事故後には「風評被害」の影響もあって「財産権」(憲法29条)や「営業の自由」(憲法22条)も脅かされる状況が生じていますが、驚くべきことに、その被害は青森県の十和田湖にまで及んでいました。

 

このあと、青森から秋田にも向かったのですが、秋田のタケノコも放射性物質に汚染されていたことなども聞きました。

 

原発の被害はこうして「想定外」の被害をいたるところに生み出すのです。

 

これでも原発を再稼働させるべきでしょうか?

 

原発は「安心、安全、エコ」などと言われてきましたが、安全でも安心でもエコでも低価格でもないことは福島第一原発事故が事実で十分すぎるほどに証明しています。

 

日本は地震大国であり、また同じような地震が起こった際、同じような事故にならないとも限りません。

 

にもかかわらず、再び原発を再稼働させるという安倍自民党の判断、どう考えるべきでしょうか。

 

また、原発事故が全くと言っていいほど収束していないのに再び原発を再稼働させようとする日本、外国からはどのようにみられているのでしょうか。

 

201212月、フランスの新聞『ル・モンド』には、自民党が衆議院選挙で大勝したことを受け、「忘れられた福島」との記事が掲載されました。

 

『ル・モンド』には「福島のページはめくられた」「日本人は原発を推進した自民党を再び政権の座につけた」旨の記述がなされていました。

 

816日から10日間程度、脱原発政策に方向転換したドイツの原発政策についてドイツに直接行き、学んでくる予定です。

 

(飯島滋明)